NY のブルックリンでスタートして、現在は東京を拠点にしています。毎日使う物を先入見なしに観察して、そこにモノ作りの契機とヒントとインスピレーションを見つけています。ロゴが伝書鳩なのは、もともと手紙でのやり取り、コミュニケーションにインスパイアされたからです。
そもそも革製の書類入れから始まり、衣類、レインウェア、ペン、キーホルダー、バッグなど他のアイテムにも、独自の考え方を応用していきました。東京を拠点にして20年以上が経ちましたが、日々の暮らしに日本のものづくりの技術を活かせる途を見つけ出すこともポスタルコのテーマです。
性別、年齢、国籍を問わずに愛されるそのプロダクトは、永く使われることを想定して作られていて、生活することを軽くみないで、そこにこそ驚きや、発見のよろこび、Fun (たのしさ)をみつけようとする姿勢につらぬかれています。そのデザインの特徴は、Understatement(控えめ)でありながら、Utility(実用性)にすぐれていて、どこかしら Warmth(ぬくもり)があります。
身体になじむフリーアームウェア
シャツって、腕を伸ばしたり動かしたりしにくい縫い合わせになりがちです。快適に動けるようになるまでには同じものを何年も着続けなければならない、なんてことになりかねません。
腕を通してすぐに着心地のよさを感じてほしい。そのためにポスタルコはフリーアームウェアを考案しました。
手をのばしても動きを制約しない、普段使いの動きになじむシャツです。
ポスタルコ独自のスパイラルショルダーと背面のV字型プリーツは、肩まわりを楽に動かすことができるよう設計されています。
革は柔らかいのが持ち味なので、あまり構造によって負荷をかけたくありません。財布はどれも、少し硬めの紙幣やカードを入れるように作られています。ポスタルコの財布は、カード類を入れた時に完成するというイメージで柔らかく作ってあります。
ブリッジバッグ
なぜだかわからないのですが、橋が好きで、橋の写真を何年にもわたって撮っていました。橋を見てそれぞれのちがいに気づくだけで、シアワセな気分になれるのです。
橋はその重量で壊れないように、できるだけ軽量につくられています。これが他の建造物にはあまりない、橋の正直さです。軽くて丈夫なバッグを作って、構造を隠さないようにしました。
橋について
エッフェル塔をつくったエッフェルは、橋梁のスペシャリスト。 世界一高い塔を建てるのに、橋をつくる技術を転用しました。まさに横のものを縦にする発想のシフトです。 ポスタルコも、橋の構造が「重さを分散させている」ことに着目して、その強度とバランスの取り方をバッグに応用。構造を隠し立てしない軽量なバッグを作りました。一枚のファブリックは薄く見えますが、内部に吊り橋の形に沿ってストラップを張り、耐久性を強化しています。
ミネラルキーホルダー
鍵ってリングにつないでおく必要があるんだろうか?鍵が好きで、あの感じがいいなぁと思うけれど、ぐるっと巻いているリングに鍵を付けるのは楽しくない。だいたい鍵って、リングにつないでおく必要があるんだろうか?1本の杭のような金属の棒に、すべての鍵を付けておけば、あっちこっちの方向に広がりません。
地球の地殻から採掘された鉱物のバラエティにすっかり魅せられています。
自然の中にはたくさんのすばらしい色がありますが、とても移ろいやすいものです。植物の、青空の、夕焼けの雲の、すばらしい色もひとときの美しさです。鉱物に惹かれるのはその色が何千年の歳月を経ていて、これから何千年もずっと変わることがないからでしょうか?
個人や家族経営の会社と仕事をすること
日本の職人さんや小さな工房で作られるものは、ほかにはどこにもないものです。 わたしたちは幸運にも、ものづくりに専念している人達とコラボレーションをしています。だからこそ、どの製品にもパッションがこめられていて、それが人間味として感じられると思います。
環境に配慮した日本製
「もったいない」とは、ムダ使いをしないという文化です。これは、うまくものを作るという意味をでもあります。日本の製品は、細部にまですばらしく神経がゆきとどいています。 わたしたちは、使い込むほどに美しくなるものを作るために、長い時間をかけるのに値するような日本の素材を、幅広い選択肢から選んでいます。 わたしたちが使っている木材は、北海道で管理されている森林で育てられたものです。 革は、有毒な化学薬品を使用する製法をさけて、植物染めされています。 布は、厳選した繊維を、ムダな水の使用を厳しく抑えて織ったものです。 わたしたちの和紙は、再生可能なコウゾと再利用したパルプを、手漉きしたものです。 日本製ということは、環境に厳しい基準を満たし、環境にやさしい製品であることを意味しています。